新薬登場!認知症は治るのか?

今回は、新薬登場で認知症は治るのかという話をします。

認知症の中で一番多い認知症の原因とされているのは、アルツハイマーと呼ばれる病気です。

このアルツハイマーの患者さんは、認知症患者の約7割を占めています。

現在国内の認知症の患者さんは約600万人で、2025年には700万人に増えると予測されています。

実に高齢者の5人に1人が認知症になってしまうという時代が、すぐそこまで来ているわけです。

そんな中で、先日エーザイのアルツハイマー治療薬の治験が順調に進んで、いい結果が出たと発表がありました。

この新しい治療薬は、レカネマブという名前で、アルツハイマーの症状の進行自体を抑えるということで期待されています。



認知症を遅らせる薬

では、そのアルツハイマーは、どのような病気なのか

  •  脳の神経細胞に蛋白(アミロイドβ)が蓄積
  •  蓄積したアミロイドβが神経細胞を破壊
  •  脳が萎縮していく

ということで、新薬にはこれを防ぐ効果があると言われています。

どのぐらいの効果があるのかと申しますと、この最終段階で約1800人の軽度の認知症患者さんを対象に臨床試験をしました。

レカネマブを投与したグループでは、27%の症状悪化を抑制することができました。

この進行の度合いを見ていますと認知機能の脳の働きが、徐々に低下していくわけです。

  • 軽度に低下すると、日付が思い出せなくなる
  • 中等度になると、家族の名前も忘れてしまう
  • 重症になると、場所などもわからなくなる

レカネマブを服用することでこの進行が遅れますと

  • 軽度の状態になるのが2.53年、2年半ぐらい延びる
  • 中等度になるまでの期間が3.34年長くなる

とこのような結果が出ています。

新薬は認知症が治る訳ではない

しかし新薬は進行を遅らせることができますが、病気が治るわけではありません。

このような慢性的な病気は徐々に進行して、気づいたときにはかなり悪くなっているわけです。

どういう状態なのか、説明したいと思います。

進行の度合いには個人差がありますが、慢性的な病気は年齢とともに進行すると考えられています。

それをごくごく簡単にグラフにすると、このようになります。

どのような病気でも、慢性的な病気は徐々に進行していくということです。

例えば、心臓の病気の心筋梗塞や狭心症ですが、これも実は慢性的な病気です。

これは心臓病のに関するデータで、薬を飲んだAグループと飲まないグループを比較しています。

薬を飲んだグループは3年間で再発が28%減少したことを表しています。

これは認知症の症状が、27%の悪化を抑制できたことを表します。

野球で打率3割はすごいわけですから、減少率が約3割はすごいことだと思います。

実は、この病気度をグラフに当てはめると、病気が大分進行した後で、少しだけこの傾きが変わったに過ぎないのです。

ですから、根本的に病気が治ったわけではないのですね。

騙されているわけではないのですが、気づかない方が多いです。

慢性的な病気を予防するには

こうした慢性的な病気を治す、あるいは予防するためには、なるべく早い段階から介入する必要があります。

とは言え、自分やご両親が認知症になってしまったら、少しでも進行を遅らせたい、良くしたい気持ちはあります。

そのような時に、こうした新薬を使うことも検討するのは悪いことではありません。

ただ覚えておいていただきたいのは、若いうちから体質改善に心がけていく必要があるということです。

 

 

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