今回の記事では加圧トレーニングと乳酸のすごい関係というテーマをお伝えいたします。
運動と聞くとあなたはどのような運動を想像するでしょうか?
例えば、有酸素運動とか無酸素運動という言葉があります。
今回の記事のタイトルである、「加圧トレーニング」の話に入る前に、「有酸素運動」と「無酸素運動」について、少しお話しましょう。
有酸素運動の効果
まずは有酸素運動についてです。
有酸素運動についてお伝えするために、下記の文章を「江崎グリコ」のページの記載から引用しました。
有酸素運動というのは軽から中程度の負荷を継続的にかける運動のことです。
酸素を使って筋肉を動かします。
エネルギーである脂肪を燃焼させることから、有酸素運動と言います。
脂肪を消費するため、体脂肪の減少や高血圧などに効果が期待できます。
どんな運動が有酸素運動かということですが、体に貯蔵されている体脂肪を燃料とするため、長時間無理なく続けられる強度の運動が挙げられます。
代表的なスポーツは、水泳、ジョギング、ウォーキング、サイクリングなどです。というふうに書かれています。
あなたが思っていた有酸素運動となにか違っていたでしょうか?
無酸素運動の効果
次は無酸素運動についてです。
無酸素運動というのは、有酸素運動とは対照的に短い時間に大きな力を発揮する強度の高い運動を指します。
筋肉を動かすためのエネルギーを酸素を使わずに作り出すことから、無酸素運動と呼ばれています。
エネルギーの発生に酸素を必要とせず、糖をエネルギー源として利用します。
全力、もしくはそれに近い筋力を短時間で発揮しやすいのが特徴です。
どんな運動が無酸素運動かということですが、こちらも上述の「江崎グリコ」のページの記載から引用させていただきました。
筋肉量を増やし基礎代謝を高める運動であり、短距離走や筋力トレーニング、ウェイトリフティングや投擲などの短時間かつ運動強度の高いものが当てはまります。
エネルギー代謝と持続時間の関係
実は、、この記載ですが、私の考えとして、半分は正解で半分は間違いなのです。
なぜ、そのように考えるのか?ここから解説していきます。
上図のように、私たちが体を動かすのにエネルギーが必要になりますが、エネルギーを生み出す仕組みには3通りあります。
右から見ていきますが、よく言われる「有酸素」というのは、酸素を使ってエネルギーを生み出すということです。
体の中にある、「ミトコンドリア」に酸素が入って、そこでエネルギーが作られます。
次に、真ん中の解糖系です。
読んで字のごとく、糖分を利用してエネルギーを作り出します。
この時に乳酸ができます。
最後に一番左です。
クレアチンリン酸という物質を使ってエネルギーを作り出すものです。
クレアチンリン酸は私たちの体内でエネルギーを作るために使われる物質で、短時間で強い力を発揮する活動に重要な役割を果たします。
強度としては、右に行くほど軽く、左に行くほどきつい運動、
持続時間としては、右に行くほど長く、左に行くほど短いということです。
本当に瞬発力を要するような運動は、一番左のATP-PCr系。
その中くらいの、きつい運動する時には、解糖系でエネルギーを作ります。
言葉も難しく、分かりにくいと思うので、わかりやすくまとめます。
軽い運動の場合は酸素を使ってエネルギーを作ることができます。
キツイ運動でも、酸素を使ってエネルギーを作っていますが、間に合わなくなる状態になります。
つまり、急激に力を発揮する時には、酸素でエネルギーを作っているだけだと追い付かないので、酸素を使わないエネルギー産生が増えるということです。
無酸素運動でも、酸素を使っていますが、酸素を使わないエネルギー産生も増えるということなので、有酸素運動、無酸素運動ときっちり別れるわけではないのです。
乳酸と運動の関係
では、ここからは、乳酸についての話です。
上図を見ていただくと、無酸素運動と有酸素運動とが別れています。
図の右側に行き、運動強度が高くなり、運動がきつくなってくると酸素を使わないエネルギー代謝が増えます。
そうすると血液中の乳酸が増えていきます。
乳酸が増えると、どんなことが起こるかというと呼吸が荒くなります。
運動によって、筋肉が収縮し、酸素を消費するために乳酸が生成されます。
乳酸は、体内の”pH”を下げ、血液を酸性化させる可能性があります。
この「乳酸」の除去には、呼吸が重要な役割を果たします。
呼吸によって、体内の二酸化炭素が除去され、血液中の pH が上昇し、酸性度が低下することができます。
pHは酸性度やアルカリ性度を示す指標です。
つまり、血液が酸性になると元に戻さなければいけないので、どんどん呼吸をして二酸化炭素を吐き出さないといけないのです。
それで呼吸が荒くなってきます。
加圧トレーニングの効果
では、次に加圧トレーニングの効果についてです。
加圧トレーニングを行うと、筋肉周辺の血流が制限されるため、酸素の供給が不十分になります。
しかし、血流が制限されているため、乳酸は流れずに筋肉内にたまっていきます。
さらにすごいのが休憩中に効果が現れるということです。
筋トレは、少しインターバルを開けながら運動します。
加圧トレーニングの場合、20秒から30秒などインターバルを開けますが、その時も乳酸が流れていけないので、どんどん筋肉に乳酸がたまってきます。
そしてトレーニングが終わってベルトをはずすと、乳酸が全身をめぐります。
そうすると全身の血液が酸性になります。
酸性に傾いた体を中和するために、二酸化炭素を吐き出さないといけないので、加圧トレーニングの場合はベルトを外した後に呼吸が荒くなるのです。
腕の場合はそれほどでもないですが、脚のきついトレーニングをやった後ベルトを外すと、ベルトを外す前よりも外した後の方が呼吸が荒くなります。
実際に意識して、体験していただくとわかると思います。
こういったことを繰り返すことによって、細胞の中のミトコンドリアが増えて、持久力が付いてくるというような メカニズムが考えられているわけです。
しかも、それがそんなにきつい負荷でなく、軽い運動なのに乳酸を溜め込むことによって、筋力も持久力もつき、ダイエットにも効果があるというのが、加圧トレーニングのすごいメカニズムなわけなのです。
こういったことがあまり巷で知られていないので、今回初めて若干専門的な事も含んでますが、解説させていただきました。
加圧トレーニングで無理なく短時間でダイエットできる記事をご覧になりたい方はこちらです。
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